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低い粗利益率で最高の営業利益を維持する経営技術

低い粗利益率で最高の営業利益を維持する経営技術をマスターしているのだ。しかも、完全買取りであるのでリスクマーチャンダイニングが原則。発注したものは一〇〇%買取りする。大手スーパーのように買取りという条件でも売れなければ未引取りがあるわけではない。だから、しまむらは問屋・メーカーからの信用が違う。まず、売れ筋をしまむらに一番先に持ってくる。このように取引先と一体になり相互依存関係を重視する。取引先の選択は、自社の客に合った商品を提供できるメーカーなら、メーカーの企画のものでも、自社企画でもよい。国内・海外メーカーの区別はない。あくまでもお客にふさわしい商品の供給を望むということである。また、ローコスト経営を実現するには、店舗間の移送を積極的にすすめる。店にはコントロールと呼ばれるベテラン社員が配置されている。彼らは商品の移送を担当する。例えばA店のA商品が完売されているなら他店に残っているものをコンピューターで検索し、他店の商品をA店へ移送するよう指示を与える。こうして商品を売り切る。その結果、大手スーパーで平均一一〜ニー%の値引きで売るのに対して、しまむらでは値引ロスを四・七%に止めるような仕組みを作っている。

ユニクロでなく別事業部門が担当する

周知のことだが、さらに新規事業の計画も発表された。それはトマトなど野菜と果物を販売する計画であり、これはユニクロでなく別事業部門が担当するというものだ。しかし株価は急落している。柳井正社長は「株価については何とも言えません。経営者は経営の成績には責任を持てても株価には責任を持てない」と語っている(東洋経済二〇〇一年コー月四日号)。たしかに、あれほどまで成長を続けてきたギャップでさえ赤字決算になる時代だ。ユニクロの失速はいまも続いている。最近の資料をみても二〇〇二年二月の時点で、既存店売上高が前年同月比三六%減となっている。原因は客単価が三・〇%減、客数が三四・〇%減である。もうユニクロ神話は終りなのか。「国民服」が若者たちにあきられてきたのか。これまでファーストリテイリングという会社名は知らない人がいても、ユニクロという名前は大人から子供に至るまで知れわたった。最近の日経優良企業上位三〇〇社ランキング調査で二〇〇一年で第一位に上げられている。過去五年間の中でも小売業で上位五社に入っているのはセブンーイレブソだけである。

柔軟にするための自由な服装を、という発想

ニットのタイはカジュアルで、デザイナーがデザインしたスーツは、カジュアルなものが多い。ジャケット(替え上着)の大半は、カジュアルである。カジュアルエブリデイという発想も、逆に服装の乱れにつながらないかと、大いに気になる。社内が、銀座の歩行者天国のようになりかねない。そうでなくても、日本人の服装は乱れているのだ。時と場所を弁えた西洋人の域に達しているとはとても思えない。服装は楽しむもので、強制されるものではない。楽しむことができれば、毎日違ったカジュアルを着こなせる。だがスーツ姿もままならない日本人にとり、勤め先での毎日のカジュアルは少々無理があるような気がする。カジュアルフライデイを発案した、シリコンバレーのハイテクベンチャー企業の、そもそもの発想のもとを正せば、「サンクスーゴッドーイッツーフライデイ(神よ、ありがとう。今日は金曜日だ)」という、アメリカ人たちの金曜日に対する神への感謝の気持ちからスタートしているのだ。金曜日が特別の日だからこそ、もっと頭を柔軟に、柔軟にするための自由な服装を、という発想だ。頭の中味も、外見も切り替えようという、ひとつの社内での過ごし方である。