衛星放送で授業をおこなうところはかぎられますが、通信講座も含め、授業にビデオを導入している予備校・塾は増えています。そのメリットとデメリットに関しては、具体的なチェックポイントだけを挙げます。まず、衛星もしくはビデオの授業の内容は、特別に編集されたものか、それとも通常の教室での授業をただ放映しているものか。映像の内容についてです。映像にするからには、映像のメリットをいかした授業でなくては、通常授業には対抗できません。板書をそのままカメラで撮っても、文字などはほんものより見にくくなるでしょう。テロップなど、映像の特長をいかしたものにすべきです。予備校・塾によっては、そうした巧みな加工を施した映像授業を展開しているところもあるので、その内容については、チェックが必要です。
できる子は、小さい頃から一人にしておいても、常に何か工夫して遊んでいる。一方、できない子は、一人遊びをしていても長続きせず、すぐ飽きてしまう。だからできる子は中学生になっても自立した学習ができ、自分で目標を決めて、こつこつと勉強をしている。できない子は、何をやらせても長続きしないので、勉強もすぐあきらめてしまい、何もしようとしない。親にとっては、できる子ほど手がかからないし、できない子ほど手がかかり、育てるのに大変だ。ところで、できない中学生の親の常套文句をご存知だろうか。成績が伸び悩んでいる生徒の親に、「今のままでは、お子さんはますますやる気をなくして、何もしなくなってしまいますから、親子でよく将来のことを話し合ってください。そのうえで受験勉強をさせましょうよ」というようなことをよく話す。そうすると、判で押したように「うちの子は何を言ってもだめなんです。やる気が出るまで放っておくことにしました」というような答えが返ってくる。もう中学生になると、どうにも手をつけられなくなって、匙を投げてしまっている親が何と多いことだろうか。
受験戦争の負け組の中に「勉強は素質による」と考える人が多いといいます。受験期になってからの努力では手に負えないと思いがちになります。逆にいえば、子どものころから英才教育をしてエリートに育てれば、その後もエリートとして育ち、未来は明るいと思い込むものです。しかし、エリート幼児がいつまでも優秀かというと、必ずしもそうとはいえないところがあるのです。たとえば有名私立K大学の付属小学校に入る子は、同年齢層ではおそらく日本でいちばん勉強のできる子たちではないかと思います。なにしろ競争率が一〇〇倍を超えていたときもありますし、最近は学カテストを廃止しましたが、かつては試験問題のレベルも群を抜いて高かったのですから、粒ぞろいの秀才に違いありません。しかし、年を重ねて高校生くらいになると進級が難しくなり、K大学に進学できないケースもめずらしくありません。そういう子たちが実際にどこに受かるかというと、文字どおり、かなり低レベルで低迷してしまうのです。なぜそうなってしまうのかといえば、素質がないからではないのです。勉強する習慣が身についていないからです。見方を変えれば、素質というのは、その程度のものだということです。勉強しなければ錆びついてしまうものなのです。K大学の場合、エスカレーター式に大学にいけますから、入試を体験しません。学校そのものにも入試に対するノウハウが蓄積されていないかもしれません。その意味で考えれば、入試といういわば人生の節目を生かして勉強の習慣をつけさせるのは、あながち捨てたものでもないのです。