東京の渋谷と横浜の桜木町とを結んでいる東横線を私はよく利用しています。先日もその電車に乗っていたら、高校生たちのこんな会話が耳に入りました。「君のお父さん、どこの会社だっけ?」「○○さ」「すげえ。○○の社員か」「うん」。この会話には誤りがあると仮定し、その誤りを訂正せよ。こんな問題を出されたら、答えられますか。もしそのお父さんがその会社に雇われている人だとしたら、それだけでは社員とは呼べない。社員とは本当はその会社の出資者のことを言うのです。では会社とは何か。ズバリ答えれば、資本主義経済における共同労働の組織、これです。どんな経済体制であっても、共同労働の組織があります。なぜなら、人間は独りでは生産できないのです。独りで漁や狩をする人もいる?います。でも海や川や山を使ってもよいと、その所有者・支配者に認めてもらわなくては不可能です。そのような関係もまた、ひとつの組織だと言えます。共同労働の組織の組み方の変化が、経済体制の変化です。
ソフト化現象の側面は、家計支出と生活の変化です。一家そろって郊外レストランで夕食を楽しむ、専門業者に頼んでじゅうたんを洗ってもらう、日曜日には夫婦そろってカルチャーセンターで教養を磨くといった、サービス支出は年々増えています。ひと昔なら、「なんとぜいたくな」といった声も聞かれたかもしれませんが、おカネはかかっても主婦の家事労働が軽くなれば、それだけ生活にゆとりが生まれます。ただも同然だった家事労働が、サービス産業に代替されることにより、女性は職場へ進出しやすくなります。日本経済の構造は、量の拡大・ハード重視型から、質の充実・ソフト重視型へ変わろうとしています。それに伴って、新しい産業や事業が芽生え、経済成長を支える部門の顔ぶれも、就業の構造も組み替えられていきます。
法的手続を利用して再建を目指す場合、大企業のケースでは、会社更生手続、中堅・中小企業のケースでは、再生手続の利用と、大まかに区分することができる。もっとも、再生手続は柔軟な制度設計となっており、大手百貨店そごうのように、大規模な会社の利用も可能となっている。とすると、大規模企業のケースで任意の再建スキームが失敗に終わった場合に、会社更生か民事再生か、どちらの法的手続を利用するのが適切だろうか。一般的に言えば、第一ホテルのケースのように会社更生手続が利用されることになるが、それぞれの手続のメリット・デメリットに応じて使い分けられる。メリットの点が別の視点からはデメリットにもなる。例えば手続のスピードが速いということは企業再生にとって利点であると一般的に言われ、大抵の場合その通りである。しかしスピードが速い分、再生計画(再建計画)の内容が甘いものになったり、担保権者との交渉等において、担保権者の有利な形で決着したりするというおそれもある。逆に時間がかかるということは、その間じっくりと債権者、担保権者と交渉することが可能であり、実現可能な更生計画(再建計画)が立てやすいことや、いわば時間が解決してくれることによって、担保権者等との交渉を有利に導くこともできる。このように一概にどちらの手続を利用することが適切かは言えないが、それぞれの手続が、債権者の権利をどこまで制限できるかが選択にあたってのポイントとなる。担保権者を手続に取り込む必要がさほどないゼネコンなどでは民事再生手続が活用されよう。また申立て前に債権者の大半と再建スキームについて合意がなされ、一部の債権者だけが反対しているようなケース(プレパッケージド型)でも、手続のスピードが速く、債権者の可決要件も緩やかな再生手続が利用されることになろう。逆に事業継続のために必要不可欠な多くの資産に担保権が設定され、担保権を制約する必要性が高い場合や、申立て後に債権者と時間をかけてじっくり交渉をしていく必要がある場合は、会社更生手続を利用することになろう。